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ふたご幸せ物語・初えっち編8

好きだから、愛しているから身体も欲っする。
それは卑しい欲望でなく、愛を伝える行為なのだとーーーーー

(・・い・・言えるのか・・・?)

いや言えるはずがない、少なくとも昨夜の行き過ぎた行為に於いては。
部屋に満ち溢れる清々しい朝日の中、眉間に皺を寄せて深い溜め息を吐いた。
小鳥が楽しげにお喋りをする窓の外を見遣れば、朝露に濡れた緑が光を弾いて輝いている。
そして隣に視線を落とすと、柔らかな羽毛布団に包まりすやすやと寝息を立てる、美しく穢れない双子の天使。
実に清らかな朝の風景だがーーーしかしその華奢な身体に掛けた薄い掛け布をめくれば、真っ白な肌には
淫らな紅い痕が散らばり、秘められた後孔や滑らかな双丘には俺の白い残滓が纏わり付いているのだ。
(・・何て事をしちまったんだ・・)
全て夢だと信じたかったが、己の成した悪行が白日の下に晒された今、これはもう現実以外の何物でもない。
普通の性行為ならまだしも、昨夜は理性が途切れて・・清純な身体を欲望のまま蹂躙し、貪り尽くして・・
脳裏に生々しく蘇る記憶が、俺を責め立る。
「・・・ぅ、ん・・・」
「ぅにゅ・・・?」
己の浅はかさに重い溜め息を吐いた時、舌足らずのあどけない声が鼓膜を柔らかに撫でた。
細い肩が揃ってもぞりと動き、燻るような金の長い睫毛が瞬く。そっと開かれた蒼は泉のように澄みわたり、
いやらしく汚された肢体とは対照的なその煌きに、いよいよ罪悪感に苛まれる。
「わ・・・、・・・悪かった・・・・・」
頭を垂れ振り絞るように謝った俺に、しかし双子はきょとんと可愛らしく小首を傾げた。
「なんで謝るのー?」
「えへへv黒たんのコトいーっぱい感じられて、すっごく幸せだったよぉvv」
恥かしげに掛け布に手を掛け、口元を隠しながら頬を染めて微笑む二人。
双子は俺の不埒な所業にも幸せを感じてくれたらしく、優しい彼らに救われた気がした。
ほっとした俺の前で上身を起こそうとした双子は、途中で力が抜けたようにまた柔らかな布団にポスンと逆戻りしてしまう。
「あれー?起き上がれない〜」
「どうしよぉ、黒たん!」
あんなに無理させたのだ、今日は一日立ち上がる事も出来まい。
柔らかな布団に収まる双子の脇に手を付いて覆い被さり、侘びの気持ちを込めて優しく金の髪を梳いた。
「大丈夫だ。今日は全部俺が世話してやっから、大人しくしてろよ」
「え!本当?!ご飯、あーんしてくれるー?」
「おフロでカラダ、アワアワに洗ってくれるー?」
甘えるのが大好きな双子は大はしゃぎで喜び、苦しかった心もふわりと和らぐ。
幸い今日も明日も学校が休みなので、細い身体が癒えるまで看病して償おうと、まとめてそっと抱き起こし胸に収めた。
淫らな痕を残したままきゃっきゃと無邪気に絡みつく双子に、またも不届きな感情が湧きそうになるが我慢だ我慢!
未熟な俺を許してくれたにせよ、もう無茶はしまいと心に固く決意した、けれど・・・・・
「昨日は、黒たんもっとしたかった?途中で眠っちゃってごめんねー!」
「でもきっと、慣れればもっとがんばれるよーvv」
「な・・・・?!」
深く反省しているのというのに、双子の強烈な言葉に情けなくも決意がグラグラ揺れてしまう。


己の未熟さに活を入れつつも、それでも。
腕の中で幸せそうに微笑む双子を見ると、あんな行為でも愛は伝わったのだろうか。
「なぁ・・・おまえらを誰より愛してるってこと、伝わったか?」
「うん!!すっごく、伝わってきたーっvv」
「オレ達の愛も、伝わったー?黒たんのこと、世界中で一番だーい好きだよvvv」
その言葉と微笑みは、俺をとても幸せな気持ちにしてくれて。
愛しさのあまり華奢な身体を強く抱き締めると、二人は頬を染めて耳元で囁いた。
「ねぇ、あのね・・」
「黒たんは、オレ達のこと・・お嫁さんにしてくれる?」
「当たり前だ。これからも、ずっとずっと一緒だよ」

俺は、こいつらが好きだ。誰よりも愛している自信があるし、誰よりも大切にする自信がある。
一生傍で守ってやりたいし、心も身体も全部使って慈しみたい。
俺はおまえ達の幸せを、誰より強く願っているから。
俺がいれば幸せなのだと言うのなら、一生傍でおまえ達を守り、幸せにしてやろう。

「愛してる」
胸に溢れて止まない気持ちを囁くと、双子はこれ以上ない幸せな微笑みを蕩けさせた。
言葉にした正直な気持ちは、生涯変わることのない心。
「オレ達も愛してるっvv」
「黒たんは、オレ達の王子様なんだよっvv」
「お・・王子様?!」
双子の無邪気な物言いに思わず笑みを零し、胸に抱いた二つの小さな身体を優しく撫でてやった。
金の髪を揺らせ、長い睫毛に縁取られた蒼は潤む宝石のように煌く。
甘く薫るようなミルク色の肌、艶のある小さな桜唇で舌足らずに俺を呼ぶのは、誰より美しく誰より愛しい俺の双子。


窓の外には瑞々しい緑が揺れ、新しい光が差し込む。
こいつらは、まだ子供だ。これから、もっとたくさんの世界を知るだろう。
新しい未来へ、ずっと一緒に歩んで行こう。
さあ、今日も新しい日が始まる。

永遠の、始まりが。





おしまいvvv




愛とえろを感じて頂ければ幸いですvvv
長いお話になってしまいましたが、ここまでお付き合い下さってありがとうございましたー!!



★おまけ★
初えっちから一週間後。
己の行き過ぎた悪行を猛省し、黒鋼はえっちを自粛していた。
「ねぇ〜!黒たん、どうしてしてくれないのぉ〜?」
「愛をたしかめ合おうよぉ〜!」
甘ったるい砂糖菓子のようにおねだりする双子に心が揺れまくるが、自分を罰する為修行僧のように耐え忍んでいた。
が、その晩仕事から帰ると。
「おかえりなさ〜い!黒たぁんvvvv」
「今日のごはんは、スペシャルだよぉvv」
「のわッ?!」
食卓に並んでいたのは、うなぎの蒲焼にすっぽん鍋にまむしドリンクに生卵。
「だって、してくれないんだもんー!精力付けて欲しくてーvvv」
「黒たんの為に、心込めて作ったんだよ!残しちゃダメだよぉvv」
双子が愛を込めて作ってくれた飯を、残せる訳がない。黒鋼は、ごくりと唾を飲み込んだ。
(う・・受けてたとうじゃねぇか!!俺は負けねぇ・・!!)
しかし一度味を占めた後の禁欲生活と双子ちゃん精力増強攻撃に、当然勝てる訳のない黒鋼であった。(笑)


※おまけは、拍手コメからネタ頂きましたvありがとうございましたvv
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