ホントは悪い子

「ファイ君、帰り遅くなっちゃってごめんね。大丈夫?お父さん、厳しいんだよね」
「怒られちゃう?一緒に謝るよ」
「大丈夫、今日は遅くなるって言ってたから。ほら、まだ帰って来てないみたいだしー」

ファイは、小学5年生の男の子。
男の子といっても、ファイを囲む同級生の女の子より、ずっと華奢な身体付きをしている。
そして女の子よりも可愛い、その人並み外れた綺麗な顔は母譲りだ。

故あって未婚のままファイを生んだ母は、その後別の男性と出会い、結婚した。
しかし母は他界し、ファイは今義理の父と二人暮しをしている。
黒鋼という名の義父は厳しい人で、家事一切はファイの役目と決められていた。
そして学校の帰りに寄り道することも、休日、遊びに出かけることすらも禁じられている。
しかし今日義父は、朝早くから休日出勤だった。それで彼に内緒で、友達と一緒に遊びに出掛けたのだ。
前から誘われていて、いつも断るしかなかった。こんな機会はめったにないから。
とても楽しくて少し遅くなってしまったけれど、義父の車はまだ車庫に戻って来ていない。
ファイは安堵の溜息を零した。

「じゃね、ファイ君。また明日学校で!」
「また一緒に遊びに行こうね!」
「ありがとう、すごく楽しかったよ。また・・」
笑顔で手を振ろうとしてーファイは、背後から聞こえた排気音にビクリと肩を強張らせた。
排気量が大きいけれど抑えられた、聞き慣れた音。
「どうしたの?ファ・・あ!どうしよう、お父さん?」
戸惑う友達が物陰に隠れる時間もなく、車は停まり見上げるほどの大柄の男性が降り立った。
肩幅もあり、離れて見てもいかにも恐そうで、女の子達は震え上がる。
きっと一目で、外出帰りだと気付かれてしまうに違いない。
「ご、ごめんなさい!あの、私達がファイ君を無理に誘って、それで・・っ」
ファイを庇うようにして慌てて頭を下げた彼女らは、怒鳴られるかと恐る恐る顔を上げる。
「・・ファイの友達か。もう日も暮れる、気を付けて帰れよ」
予想に反し彼は、それだけ低く言って玄関へ消えた。
しばし閉じた扉を呆然と見詰め、女の子達は色めきたつ。
「きゃあ!ファイ君のお父さんって顔かっこいいねー!クールな感じ!」
「背も高いし、若くない?!私のお父さんと全然違うー!あんなお父さんなら、わたしも欲しい!」
「よかったね、怒ってなかったみたいだし!」
「・・ん、そうだ、ね・・」
躊躇うように微笑んで、ファイは今度こそ小さく手を振って友達を見送った。
その指先は震えていたけれど、はしゃぐ女の子達は誰も気付かない。


「ただい・・ま」
震える声でドアノブに細い指を掛けた途端、扉は内側から大きく引かれた。
よろけて倒れこみそうになった視線の先は、大きな足元。
怯える瞳が見上げると、刺すように鋭い瞳が高くから貫く。
折れるほどの強さで腕を掴まれ、悲鳴すら上げられずファイは中へと引き摺り込まれた。
「ぃ・・ッ」
ドアが閉まると同時に玄関で押し倒され、背中は固い床に強く打ち付けられる。
有無を言わさぬ力で戒められ、抵抗する素振りさえ見せられない。
「てめぇ、言いつけ破りやがったな・・。女と何処で何してた?」
「・・ごめ・・っな、さ・・」
「何度仕置きしてやれば、分かるんだおまえは?」
筋張った手が小さな胸元を弄り、そのままシャツは音を立てて引き裂かれた。
薄く白い胸が露わになり、細い喉元は反射的に、ヒッと息を短く吸い込む。
「ぃや・・ゆる、して・・っ・・おとうさ・・・」
許しを請う言葉も関さず、シャツを裂いた手はそのまま下穿きを掴んだ。
強張る身体から引き抜き、細い脚を大きく割る。
「おねが・・っ、ゆるし・・・・いや、ぃ・・・・っ」
「犬畜生も叱る時はその場で叱ってやんなきゃ、分かんねぇんだろ。なぁ?」
無理矢理脚の奥を探られて、そのまま固い指はぐりぐりと狭い入り口を広げた。
「ひぃ・・っ、あ・・ぁ!!」
強引に押し挿れられ、蒼い瞳は今にも涙が零れ落ちそうに潤む。
華奢な肢体を固定され、僅かに捩ることすらあたわない。ただされるがまま内側を擦り上げられ、
増やされた指は柔らかな内部を荒らしていった。
「あぁん・・っ、や、・・・ぁあ・・・い・・・っ」
どんなに酷い体勢で犯されていても、幼い頃から慣らされた身体は反応していく。
悲鳴は徐々に甘い色を帯び、その小さな性器は僅か形を成していった。
「指だけじゃあ、気持ちィいだけか?罰にならねーじゃねぇか、この淫乱が・・」
太く固い指を根元まで一気に挿し入れると、ファイは高い悲鳴を上げる。
脚を押さえつける必要は最早なく、いつしか自らその震える脚を広げ、ファイはその朦朧とした瞳に
義父を映した。
「・・ぁあ・・、お、とぅ・・さ・・・・」
「おまえみたいな身体、もう女なんかいらねぇだろ?欲しいのは・・何だ?言ってみな」
その様を嘲笑うように、小さな胸の淡い突起を武骨な指で強くつねり上げ、反り返る細い喉元に噛み付く。
「ひぁあああ・・ッッ」
義父に教え込まれた痛みを越えた快楽に、ファイは腰を痙攣させー
「ぁああ・・ッ」
「まだ駄目だ。堪え性のねぇ奴だな」
溢れそうになった欲を根元から強く塞がれ、ファイは大粒の涙を零し、小さな唇は喘ぐように戦慄いた。
「ぃや・・っゆ、ゆるし・・・・・おねが・・ぁっ」
「続きは後だ」
塞ぐ指にさらに力を込め、黒鋼はファイの耳元で囁く。
「もっと酷くしてやんなきゃ、罰になんねぇからな・・。
酷ェこと、たくさんして欲しいんだろ?この息の根、止めてやろうか?・・・なぁ」
筋張った手のひらで、細い喉元を撫でられて。


この身体は、
全て貴方の所有物。
ファイは瞳を閉じ、
その身を震わせた。